2019年の総括
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2019年12月31日です。
早い!早いな~!!まさに「あっという間」の1年です。
今年は色々とばたばたしていて、気がついたら年越しという感じでした。
簡単に2019年のまとめを。
▽ライブ・コンサート
3月
5(火) 日向坂46「デビューカウントダウンライブ!!」(横浜アリーナ)
けやき坂46としてのラストライブ、そして、日向坂46としての初めてのライブに足を運ぶことができました。
就活用のバッグに忍ばせておいたペンライトを思いっきり振って、がらにもなくはしゃいでしまいました。いやあ、本当に楽しかったなあ。
24(日) cinema staff /THE BACK HORN
「デビュー10周年ライブシリーズ two strike to(2) night~平成終幕編・恵比寿の乱~」(恵比寿リキッドルーム)
15歳の私が抱えていた何かが、すっと溶けていくのを感じた一夜でした。
7月
14(日) 関ジャニ∞「十五祭」(札幌ドーム)
楽しかった。間違いなく、楽しかったです。
9月
15(日) NMB48「NMB48 LIVE TOUR 2019 ~NAMBA祭~」(仙台・東京エレクトロンホール宮城)
NMBのダンスを見なきゃ夏は越せないぞ!という気持ちで臨んだ久しぶりのライブ。やっぱり良いぞ、NMB!
26(木) 日向坂46「3rdシングル発売記念ワンマンライブ」(ライブビューイング)
観たいライブにはしっかり足を運べた1年でした。
来年も無理なく我慢もせず、趣味を楽しみたいです。
▽ふりかえり
2019年を振り返ろう、と思って手帳を見たのですが、本当に色々なことがあったはずなのに記憶がぼんやりしていて……。
頭で覚えていなくても、心の中にはしっかり積み重なっていることを信じます。
今年のブログサブタイトルは、the chewinggum weekendの「キリングポップ」から。
「消えない光がある それだけあればいくよ」
心のなかに、目の前に、その光があれば。
本年は大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
chamomileにgingerを
いやあ、参ったな。
言葉を選ばずに言うと……というか、あまりに言葉が出てこなくて、こう言うしかないのです。参ったな、こりゃ。いやあ……こりゃ、参った。
2ヶ月前、「十五祭」の初日をみたあとの私は、根拠もなく「ああ、もう大丈夫だな」なんてことを思っていました。漠然と「これから良いことがありそうな気がする」、そんな気持ちをブログにも書きました。だって、知らなかったし。だって、めちゃくちゃ楽しかったんだもん。「これが夢なら醒めないで欲しいなあ~」って思ってたし。いや本気だし本当なんですよ、これが。いやあ、参ったな。なんてグループなんだろう、関ジャニ∞って。
でも不思議と裏切られたな、という気持ちにはならないんですよね。もし「十五祭を楽しんでほしかったから」という理由に嘘がないのだとしたら、私はしつこくしつこく「十五祭楽しかった」と言い続けたいです。彼らがこうありたいと望み、提示した姿なら、それを信じた自分は決して恥ずかしくないと思っています。
正直、そう言えるのは、私がこのことをまだ本当のこととして受け止められていないからかもしれません。2日後くらいには真逆のこといってるかもしれないし。でも……いや、だからこそ、書いておきたいと思いました。
私は昔から鈍感というか薄情というか、人の気持ちを感じとるのがとても苦手で、自分の気持ちに気付くのもちょっと遅いんですよね。気の利いたこともパッと言えなかったりして、あとから「こういえば良かったな」とか「これは言わない方が良かったかな」とか、今でもしょっちゅう反省しています。だからかは分かりませんが、「文章を書く」ということは、昔から好きでした。おしゃべりも結構好きですが、ひとりでゆっくりと言葉を選んだ方が誤解も後悔も少ないし、あとで読み返せるし、私の性にあっている気がするのです。
このブログを開いてからは、とりわけ関ジャニ∞の曲やライブの感想を書くのが、自分にとって特別な時間になっていました。モチベーションは割と単純で、色々な人に読んでもらいたかったから。好きなものは他にも沢山あるのですが、この好きという気持ちや、この高揚感を共有できる相手がきっと一番多いだろうと思ったからです。うーん、動機としてはちょっと不純ですけどね。でもそんな動機でも、書いていて良かったなって思うんです。
さっき、前のブログ記事を読み返していたんですけど、あのときと同じ曲をずっと聞いているということがわかったんです。それで、ようやく自分の気持ちを掴めたというか、少し救われたような感じがしたというか。だから、書いておこうと思います。これからも書こうと思います。いつかの自分のために。
正直、分からないことが多すぎて、これから関ジャニ∞がどうありたいのか、その気持ちをきちんと受け止められるか、はっきり言ってあのときほどの自信はありません。でも、関ジャニ∞を続けると決めたなら見届けたい気持ちもあります。それは多分、2ヶ月前のときめきを信じたいからなのでしょう。
止まらないのか、それとも止まれないのかは定かではなありませんが、関ジャニ∞を続ける選択ができるのも、関ジャニ∞を終わらせる選択ができるのも、関ジャニ∞しかいません。私にできることは、関ジャニ∞についていくか、離れるかの選択をすることだけです。びっくりするほどファン思いなグループであることは知っています。だからこそ、もしそのときが来たなら、どうか、自分を大切にしてほしいです。
そして、錦戸亮さん。
アイドルとして沢山の夢を与えてくださり、本当にありがとうございました。どうか、お元気でいてください。
夏のはじまり―関ジャニ∞「十五祭」(2019.7.14/札幌ドーム)
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お久しぶりです!
実に何ヶ月ぶりの更新でしょうか。あ、え、5ヶ月経ってる!?という感じで、ちょっとした浦島太郎状態です。平成と令和を跨いでいるという事実にびっくり。色々ありながら、ちゃっかりライブに行ったりもしていたので、結構元気でした。そのお話も、またあとでしたいです。
さてさて、ここからが本題!
十五祭、札幌に行きました!
もうなんか楽しすぎてコンサート中の記憶が曖昧で、もしかしたら夢だったのかもしれない!なんて思っていたのですが、どうやら現実だったみたいです。
またまたがっつりネタバレしてますのでお気をつけください!
『愛は光』―「GR8EST」ツアーメイキングによせて
(※少しネタバレがあります)
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最近、よく聴く曲がある。Negiccoの「愛は光」。
この曲は、Negiccoの結成15年目を記念してリリースされたベストアルバムの1曲目を飾る楽曲だ。KIRINJIの堀込高樹さんが作詞作曲を手掛け、これまでの感謝の想いと共に、未来へ向けての決意も込められている。3人の個性ある歌声で紡がれる歌詞の美しさは、言葉を失ってしまう程。柔らかく素朴ささえ感じるサウンドは、心地よい温もりがじんわりと沁みてきて、何度も繰り返し聴きたくなる。恥ずかしながらそれまでNegiccoの曲はあまり聴いたことが無かったのだけれど、去年偶然聴いて以来、すっかり心を奪われてしまった。
この曲の、特に歌詞の素敵なところは、一行一行赤ペンを引っ張って書き込んでいきたいくらい沢山ある。一つだけ挙げるとすれば、サビのフレーズ。
ああ、わたしが月なら太陽はあなたよ
光は愛、愛は光ね
それこそが本当のことです
アイドルは様々な「光」を見る。ファンが振るサイリウムの光、真っ暗な舞台袖で足元を照らしてくれるライトの光、ステージで浴びるスポットライトの光。月が太陽の光を反射して輝くのと同様に、アイドルもまたその「光」があるからこそ輝ける、というのは、究極的にロマンティックな表現だ。
ああ、私だって太陽
あなたを照らしたい
授かった愛を輝きに変えよう
惜しむことなく
そして、様々な光を受けて輝くアイドルもまた、誰かを照らす「太陽」なのだと思う。
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アイドルとファンを繋ぐものを「光」と呼ぶなら、2018年の私は、アイドルからの「光」をきちんと受け止めていたのだろうか。アイドルへ「光」を届けることは出来たのだろうか。
……「GR8EST」ツアーメイキングを観ながら、ふと、そんなことを考えた。
このメイキングに記録されているのは、その日何をしていたか、どんな表情をしていたか、どんな声色だったか……そういったことが中心だ。メンバーは自分の気持ちをあまり多くは話さないけれど、その表情や声のひとつひとつが、痛いくらいの現実を赤裸々に語っている。中には受け止めきれないほどの事実も含まれていたけれど、ありのままを記録した1時間半の映像に、関ジャニ∞の不器用なまでの誠実さを感じた。
メイキングを観終わった今思うのは、「光」を作り出すことにも、「光」を届けることにも、そして、「光」を受け取ることにも、それ相応の覚悟とエネルギーがいるということだ。光を受け取ることも届けることも出来なかった去年の私は、そのエネルギーを早いうちに使い果たしていたのだな、と一人で納得してしまった。
これは恥ずかしくて隠してきたのだけれど、私はずっと、自分には熱心さが欠けていると思っていた。特集記事に必ず目を通すとか、出演番組は録画してチェックするとか、そういったことを頑張ってみようと思っても、どうも続かない。元々飽きっぽい性格であるのは自覚していたけれど、周りの人と比べて自分には頑張りが足りないのだな、と感じられて、そんな自分が情けなかった。何より、好きで応援しているはずなのに「○○しなければいけない」と義務感を感じてしまう自分が一番いやだった。
でも今は、「それは仕方のないことだ」と受け入れられそうな気がしている。エネルギーの容量も、使い方も、充填に必要な時間も、きっと人それぞれ違うのだ。比べても仕方がないものだと考えたら、少し気持ちが軽くなった。
そしてもう一つ。アイドルを「光」で押しつぶすようなことだけは絶対にしたくない、と思う。私はどうしても頑固なところがあるから、「こうしてほしい」という譲れない理想があるし、何より関ジャニ∞には強くあってほしいと思っている。こんなわがままを言いたくなるのは多分、それを受け止めてくれると信じているからだろう。でも、アイドルにもきっと、エネルギーの許容量がある。眩しすぎる「光」は何も見えなくしてしまう。そのことだけは、きちんと心に留めておきたい。
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思えば、関ジャニ∞を好きになってから今日まで、私は沢山の「光」を貰ってきた。
全てが輝いて見えるといったら少し大げさだけれど、素敵な音楽や、美味しそうな料理、ちょっとした英会話とか、そういった「今まで見えなかったものが見えるようになる」、そのための「光」をくれた。真っ暗で見えない将来に「まだまだ終わらない」と一つの道筋を作ってくれたのも、関ジャニ∞だった。
その「光」から目を背けてしまうことだって少なからずあるし、その「光」はきっと永遠には続かない。そのことも分かったうえで。
関ジャニ∞というアイドルこそが、私にとっての「太陽」なのだ。
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「愛は光」は、Negiccoという15年目のアイドルの決意表明で締めくくられる。
不思議なことに、関ジャニ∞という15年目のアイドルの決意を見た私もまた、同じような気持ちだ。 私はきっと何万何千の中のたった一粒にしかなれないし、実際に届くかどうかなんて確かめようもない。けれども、この「光」だけは、絶やさず大切にする、そう心に決めている。
ああ、わたしだって太陽
あなたを照らしたい
授かった愛を輝きに変えるよ
燃え尽きるその時まで
2019年の目標
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去年の大晦日に「来年は沢山更新しよう」と心に誓ったにもかかわらず、気が付けば1月が終わろうとしています。1ヶ月本当にあっという間ですね……。
今月はまだ何も書いていないことに気付いたので、まず手始めに今年の目標を記しておこうと思います。
<生活>
1.健康的で規則正しい生活
去年痛感したのです。健康が一番大事だということ…。このところ夜更しが増えたり、単純に食べ過ぎていたりして、体に色々なガタが来ているのを感じるので、今年は早寝早起き適度な運動を心がけたいと思います。
2.資格の取得
去年簿記3級を取ったので、余裕があれば2級も取っておきたいと考えています。2月は厳しいので、順調に行って夏でしょうか。
また、情報処理関係の資格にも興味があるので、そちらにもチャレンジしたいです。
3.研究と、就職活動・趣味の両立
Twitterやブログにも表れているのですが、結構「0か100か」の行動をしてしまうことが多いんですよね。今年は普段よりもやらなければいけないことも多いので、しっかり優先順位を確認しながら、計画的に進めていけるよう心掛けていきたいと思います。
<趣味>
やっぱり趣味のブログなので!大事!
4.全曲レビューの完成
去年Twitterで「関ジャニ∞楽曲レビュー」を始めました。始めたはいいのですが、「KJ2 ズッコケ大脱走」の手前で4ヶ月ほど止めてしまっている状態でして……。そろそろ本当に再開したいです。デビュー記念日までには完成させたいですし、140字で収まり切らなかった分も含めてブログにもまとめようかなとも考えています。頑張ります!
5.ブログを年12回以上更新
月1回以上は更新したいです。去年は「途中まで書く」→「下書きで眠らせる」→「書きたい気持ちがしぼむ」という悪循環に陥ることが多かったので、アルバムやライブの感想は気持ちが熱いうちに!面倒くさがらずに記録していこうと思います。
6.NMB48の劇場公演を観る
去年はツアーと8周年ライブを観ることが出来ました。未だに大阪の劇場には行ったことが無いので、今年こそは劇場公演を観たいです。推しの大田莉央奈さんがセンターを務めている研究生公演は絶対に観たい…!3月から新チーム体制が稼働するので、新しい公演演目も楽しみにしています(現チームBⅡの「恋愛禁止条例」に入れなかったのは本当に一生の不覚)。劇場までの距離を考えるとそんなに多い回数は入れないので、チャンスがあれば積極的に!
7.関ジャニ∞のコンサートを観る
記念すべき15周年!まだツアーがあるのかどうかも分かっていない状態ですが、もしコンサートが開催されるなら絶対に行きます。
8.行ったことのない場所へ行く
去年はフェリーに乗ったり、飛行機に乗ったり、ライブに行ったり、出不精の私としては色々な経験をしたと思います。ただ、まだまだ経験していないこと、行ったことのない場所は沢山あるんですよね。今年も、色々な「初めて」を更新していきたいです。
以上8つ!
少々欲張りな気もしますが、今年1年はこの8つを目標に、1日1日を大切に過ごしたいです。
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書くかどうか少し迷ったのですが、一応近況を。
最近はあるグループで起きた一連の事件に対して、気持ちが落ち込むことが続いていました。色々と情報が錯綜していたことに疲れた、というのもあるかもしれません。運営や一部メンバーの対応をみて、がっかりや怒りを通り越して本当に呆れてしまって、こうしてアイドルを応援することは、果たして本当にアイドルのためになっているのだろうかとか、そういうところまで考えてしまいました。
この件に関しては色々と言いたいことはあるのですが、ここに書くのはこのくらいにさせてください。私が望むのは、一日も早い真相究明がなされることと、妥当な再発防止策がとられることです。これが叶わなければ、キツイ言い方にはなりますが、グループに未来はない、そう思っています。
そして、被害を受けた彼女が安心して過ごせる日が一日でも早く訪れることを、心から願っています。
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落ち込むことも多い日々ですが、勿論、嬉しいことや楽しいことは沢山あります。
それについてはまた、別の機会に。
2018年の総括
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2018年12月31日、大晦日の夜にこれを書いています。
今年は本当に時間のスピードがぐんぐんと加速していくような感じがして、それに追いつこうと必死だったような気がします。
やり残したことは沢山あるのですが、2018年のまとめを。
2018年の思い出
▽ライブ・コンサート
年の初めに「様々な現場に行く」という目標を立てました。関ジャニ∞、NMB48、ライブハウス、野球観戦などなど……。結局のところ実現したのは少数でしたが、そのどれもがとても濃密で、現場の空気を肌で感じることの素晴らしさや大切さをを改めて感じました。
7月
15(日)「関ジャニ's エイターテインメント GR8EST」(北海道・札幌ドーム)
8月
15(水)「NMB48 LIVE TOUR 2018 in summer」(宮城・仙台サンプラザ)
17(金)「NMB48 LIVE TOUR 2018 in summer」(北海道・ニトリ文化ホール)
NMB48の夏のツアー。初めてNMB48のライブに行きました。
仙台は距離感が近く、一体感のあるライブでした。いやあ、楽しかったなあ。
札幌はまた違った空気で、トリプルアンコールや加藤夕夏さんのサプライズ登場もありました。うーん、楽しかったなあ。
印象に残っているのは、川上千尋さんのダンスの美しさと、渋谷凪咲さんのMCの面白さ、ユニット曲「Blue rose」です。卒業前に沖田彩華さんのパフォーマンスを観られて、本当に良かった。
10月
2(火)「NMB48 8th Anniversary LIVE」(千葉・幕張メッセイベントホール)
後程まとめる予定です。8年間の歩みと、これからの未来。その両方がぎゅっと詰まった素晴らしいライブでした。山本彩さんの卒業前の姿をしっかり目に焼き付けることもできました。「三日月の背中」は素晴らしい曲。
今年は就職活動や研究で思うような時間は取れないかもしれませんが、出来る限りライブやコンサートを楽しむ余裕を持っていたいと思います。
▽旅行
2018年は観光やライブで様々なところに出掛けました。知らない場所に行くことは少し怖くもありますが、やっぱり楽しいですね。
12月に「駅メモ!」というアプリも始めたので、来年は色々な路線に乗ってみたいと思います。
2018年を振り返って
▽
一年を振り返って思うのは、その時々の考えをきちんと記録しておけばよかったなあということです。
以前と比べると、色々な場所に足を運んで、様々な景色を見ました。沢山の素敵な出会いがあり、寂しい別れもありました。そんな経験を通して、私は何を感じたのか、何を考えたのか、もう少しこまめに残しておけたらよかったのかな、と思うのです。
来年も書きたいことは、きっと沢山出てくると思います。ひとつひとつの経験を大切に、少し立ち止まる時間も取れるようにしたいです。
▽
1年に一度、ブログのサブタイトルを変えています。今年は、
特別な色で世界を染めてよね
the chewinggum weekendの「きらきら」という曲を聴きながら、「ひとりひとりの特別な色(=個性)で世界を染めていってほしい」という思いをこめて決めました。
きれいな色で世界を染めてよね
特別な色で未来を染めてよね
―the chewinggum weekend「きらきら」
2018年を終える今も、思うことは同じです。
これからも、世界でただ一つの色で、鮮やかな世界を作って行って欲しいと思っています。
▽
と、ここまで書いて2019年になっていました。あけましておめでとうございます。
2018年は、私にとって「変化」の年でした。
2019年は今の私より少しでも良いので「進化」していたいです。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
「商品紹介文」から読み解く関ジャニ∞らしさ
はじめに
この記事は2018年8月の「関ジャニ∞プレゼン学会」企画に参加した際に作成した記事を加筆・修正したものです。分析系の記事を書くのは初めてなので読みにくい点など多々あるとは思いますが、どうぞお手柔らかによろしくお願いいたします。
「商品紹介文から読み解く関ジャニ∞らしさ」
1.背景と目的
みなさんは、関ジャニ∞のCDを買うとき、どのような方法を利用していますか?恐らく、答えは大きく2つに分かれるのではないかと思います。「実店舗で買う」方法と、「オンラインショップで買う」方法です。大半の方は、地域の様子や生活スタイル等それぞれの事情に合わせて、このどちらかを選択されていることでしょう。
今回は、この「オンラインショップ」に焦点を当ててみます。といっても、扱うのはサービスそのものや利用状況等についてではありません。ここで掘り下げて行くのは、「商品紹介文」についてです。
オンラインショップには、1作品に1ページ商品紹介ページがあり、そこではタイトル、ジャケット写真、特典内容などを確認することが出来ます。今ざっくりと「商品紹介文」という言葉でまとめたのは、商品紹介ページの「商品の説明」や「商品の紹介」という欄にある短い文章のことです。(図1参照)。
図1:商品紹介文の例(Amazon「ここに」通常盤のページ)(2018.8.29閲覧)
例えるなら、文庫本の裏表紙のあらすじのようなもの、と言えるでしょうか。その作品の見所・魅力を端的に表した文章です。
実は私、今までこの「商品紹介文」をじっくり読んだことがありませんでした。オンラインショップを使うのは買いたいものがはっきりしている時(新作の予約等)なので、「この作品はどんな作品なのか知りたい」という気持ちを持って見ることが少なかったからかもしれません。
では何故今回、このテーマを選んだか。
大きなきっかけは、「初心者エイターの方はテイチクさんの商品紹介を読むのもおすすめ」という声を聞いたことでした。テイチクから発売された関ジャニ∞の作品は一部DVD(関パニ等)を除いて製造終了していますが、商品紹介のページは今でも閲覧が可能です。「テイチクさんの愛が詰まっているページ」。こういわれたら、読まないわけにはいかない…!と思いまして、この機会にじっくり読もうと思った次第です。
しかし、ただ読むだけでは研究らしくない、ということで。各オンラインショップの商品紹介文も加えて、いくつか検討を行うことにしました。
今回は以下のような目的を設定します。
<目的>自分と違う視点から書かれた文を読むことで、自分の知らなかった魅力に気づくこと
作り手・売り手という自分とは違う立場から書かれた文章を読むことで、受け手である私が感じている魅力とはまた違った「関ジャニ∞像」が見えてくるのではないか、と考えました。今回はこの、「自分の知らなかった魅力に気づくこと」を目的とし、公式および各オンラインショップの商品紹介文を読み解いていきます。
2.検討の方法
本研究では以下のような検討を行いました。
(1)各サイトにおける商品紹介文の特徴
まず、公式サイトおよび各オンラインショップの商品紹介文を比較し、各々どのような違い・特徴があるのか調べました。今回対象としたサイトは以下の通りです。
<対象サイト>
[公式]
・テイチクエンタテインメント商品紹介ページ
・INFINITY RECORDS公式サイト
[オンラインショップ]
・Amazon
・HMV
・楽天ブックス
・TOWER RECORDS
・TSUTAYA
・山野楽器
(2)「関ジャニ∞らしさ」について
関ジャニ∞の魅力について考える視点は様々あると思いますが、今回は「関ジャニ∞らしさ」を考えてみます。
「らしい/らしさ」「ならでは」「だからこそ」「魅力」という言葉をキーワードに設定し、エクセルにてキーワードが出現する回数をカウントしました。また、該当する文章から「関ジャニ∞らしさ」がどのように捉えられているかについて検討を行いました。
3.結果と考察
(1)各サイトにおける商品紹介文の特徴
まず、各サイトにおける商品紹介文の特徴についてです。
読んでいく中で分かったのですが、各サイトの商品紹介文はそれぞれ独自のものが掲載されているというわけではないようです。図2に示す通り、サイトによっては全く同じ文章が掲載されている場合もあります。
図2:各サイトの商品紹介文(「ここに」通常盤;各サイト商品ページより引用)
この文の出典元を調べていくと、商品紹介文は次のような4パターンに分類できることが分かりました。
①公式(テイチク/INFINITY RECORDS)が発表した文章*1
②株式会社レコード新聞社が作成(?)、株式会社ジャパンミュージックデータがテキストデータ化し、サービス「eCATS」にて提供している文章*2
③「CDジャーナル」*3(株式会社音楽出版社)の「ガイドコメント」
④「CDジャーナル」の「ミニ・レビュー」
それぞれのサイトが①~④のどれを掲載しているのか、表にまとめるとこうなります。
図3:各サイトに掲載されている商品紹介文のパターン
※1:商品紹介文が掲載されていない、何故か英文、文字化けなどの例外多数。
※2:すべての作品に②が掲載されているほか、一部作品にはプラスして①やタワーレコード作成の紹介文が掲載されている。
※3:「GIFT~緑~」(2009年)までは③および④、「Wonderful World!!」以降は①。
※4:一部作品は独自のレビューが掲載されている。
図3に示す通り、一部例外もありますが、商品紹介文として掲載されている文章のほとんどは①~④のいずれか(再編集・一部抜粋を含む)であることが分かりました。ここからは、この①~④について検討していくこととします。
次に、この4パターンの文章について、それぞれの特徴をみていきます。
この辺りはどうしても個人の主観に頼るところが大きいと思うのですが、大まかには次のような要素が挙げられるように思います。
図4:各商品紹介文の特徴
①の大きな特徴として、販売元が作成した文章であるということと、②~④と比べて文字数の自由がきくことが挙げられます。また、唯一視点が「作り手」にある文です。
②と③は、性質としてはかなり似ており、どちらも作品の情報を簡潔にまとめた文章です。しいて違いを挙げるとするならば、②はタイアップ情報やカップリングなどの情報が多めであるのに対し、③は曲の内容(特徴、雰囲気など)について触れている場合が多いです。
④は「レビュー」で、①~③とはまた少し毛色が違います。個人の主観が一番色濃く反映されている印象を受けました。
ただ、実際に読んでいただくと分かるのですが、近年の作品は①と②③がかなり似ている場合が多いです。①の要約文のようなものもあるので、もしかすると①と②③を丸っきり別の物として区別するのは正しくないのかもしれません。また①~④にあてはまらない例も多いので、あくまで「個人的に無理矢理分類してみるとこうなりました」、という類のものだと考えて頂ければと思います。
(2)「関ジャニ∞らしさ」について
続いて、「らしさ」について検討した結果について見ていきます。
前述のように分類される①~④の文章について、特定のキーワードの出現回数をカウントしました。今回は「らしさ/らしい」、「ならでは」、「だからこそ」、「魅力」の4つのキーワードについて検討しています。
図5に、各シングルの①~④の文中から「らしさ/らしい」というキーワードについての結果を示します。真ん中の欄の数字はカウント数、文例は該当する部分の前後を抜き出したものです。
図5:キーワード「らしさ/らしい」のカウント結果
なお、自動的にカウントを行っている為、「マイホーム」のような特殊な例、および「罪と夏」のような複数の文中にある全く同じ表現が重複してカウントされる例などが見られましたが、今回は区別していません。
各文章を読んでいくと、「らしい」という言葉の出現には、「関西色」「ポジティブ」「コミカル・ユニーク」「和のテイスト」といった要素が関係していると推測されます。
前の3つは何となくイメージがあるような気がしますが、注目すべきは最後の「和のテイスト」です。表に示した通り、「好きやねん、大阪。/桜援歌(Oh!ENKA)/無限大」の商品紹介文にも「らしい」という表現が使われている箇所があります。ただ、「らしい」が掛かっているのは「和」という言葉です。この結果から、初期においては「和のテイスト」も、関ジャニ∞の個性を形作るひとつの要素であったことが伺えます。
個人的に注目したのは「関風ファイティング」の例です。どちらかといえば「なんとかなるさ」的なイメージの楽曲ですが、ダンスをガシガシ踊る関ジャニ∞の「アイドルらしいカッコ良さ」にも触れている点が面白いなと思います。
次に、「ならでは」という言葉の出現回数を数えてみます。
図6:キーワード「ならでは」のカウント結果
「ならでは」も、「らしい」と同様に「関西色」「ポジティブ」「コミカル・ユニーク」が多めでしょうか。「がむしゃら行進曲」では「個性」「がむしゃらな勢い」などの言葉も出てきています。
注目したいのは「大阪レイニーブルース」。先程の「和」と同様に、歌謡曲を歌う姿もグループの個性のひとつとして捉えられていたようです。また、「幅広い年齢層にもアピールできる」という間口の広さについても言及されています。
図7は「だからこそ」についての結果を示しています。
図7:キーワード「だからこそ」のカウント結果
「らしさ/らしい」「ならでは」の結果と比べると、比較的新しい作品が並びました。
「ここに」の紹介文は、6人の関ジャニ∞の1曲目となる大切な楽曲について、力強く表現しているのが印象的です。「ひびき」では、関ジャニ∞の表現力が高く評価されています。「だからこそ」、という言葉は、先程挙げた「関西色」や「コミカル・ポジティブ」という要素とは違ったところに遣われているようです。
最後に、そのものずばり「魅力」という言葉を抽出してみました。
図8:キーワード「魅力」のカウント結果
ねらっていたものとは違った形の結果が出てしまったようですが…。
「マイホーム」の紹介文では、関ジャニ∞のバンド・グループとしてのスタンスについて触れられています。「ココロ空モヨウ」の方はカップリングについての文章内に使われていたようです。「男っぽい魅力」という言葉も、もしかすると関ジャニ∞の個性を紐解く上でのキーワードになるかもしれません。
そして、4つのキーワードが抽出された回数を合計し、回数の多い順に並べた結果がこちらです。
図9:キーワードカウント結果まとめ(シングル)
商品紹介文中で「らしい/ならでは/だからこそ/魅力」という言葉が使われていた回数が一番多いシングルは、3rdシングル「好きやねん、大阪。/桜援歌(Oh!ENKA)/無限大」でした。
これはトリプルA面であったことや、関西色、ユニークさなど、初期に関ジャニ∞の個性として広まっていた要素をふんだんに盛り込んだ作品であったことなどが理由ではないかと考えられます。
以上を整理すると、紹介文において「らしい」等のキーワードで表現されている要素には、次のようなものがあるといえるでしょう。
①関西色
②コミカル、ユニーク
③和のテイスト
④ポジティブ、前進、前向き
⑤豊かな表現力
⑥幅広い層にアピールできる間口の広さ
今回調査した商品紹介文においては、かなり定着している印象のある①②④に加え、③⑤⑥などの要素も「関ジャニ∞らしさ」として扱われていました。こう並べてみるだけでも、関ジャニ∞がいかに幅広く、様々な魅力を有しているかが分かります。
加えて興味深いのは、「らしい」という表現が積極的に使われている作品は、近年よりむしろ初期に多いということです。これは何故なのか理由がさっぱり分からないのですが、もしかしたら、特定の要素を「らしい」と表現することによって「こんなグループありますよ!」「彼らの個性はこうですよ!」と、関ジャニ∞を知らない層にアピールする狙いがあったのかもしれません。あくまでも推測ではありますが。
また、今回の方法ではキーワードが出現する例が一部に限られていたため検討することが出来ませんでしたが、年代ごとの「らしさ」の変遷について比較することができたら、かなり面白い結果が得られるかもしれないと思いました。実際どのように調べるのが良いか難しいところではありますが、機会があればこのあたりのテーマについてもチャレンジできたらと思います。
なお、アルバムについても同様の手順でカウントを行いましたが、シングルと比べて抽出数が圧倒的に少なかったため、参考程度にまとめた画像のみ載せておきます。
図10:キーワードカウント結果まとめ(アルバム)
4.結論
本研究では、「自分と違う視点から書かれた文を読むことで、自分の知らなかった魅力に気づくこと」を目的とし、公式・各オンラインショップの商品紹介文について検討を行いました。
調査の結果、「各サイトの商品紹介文が4つのタイプに分類できること」を発見しました。また、キーワード抽出の結果から、商品紹介文において「関ジャニ∞らしい」と表現されているのは、以下の6つの要素であることが分かりました。
①関西色
②コミカル、ユニーク
③和のテイスト
④ポジティブ、前進、前を向く
⑤豊かな表現力
⑥幅広い層にアピールできる間口の広さ
おわりに
今回の自由研究では、「商品紹介文」という自分とは違った視点から書かれた文章を材料とし、関ジャニ∞の魅力・関ジャニ∞らしさについて考えてみました。調査の方法については改善の余地を残しまくりなのですが、これだけざっくりした検討の中でも、「和のテイスト」という、自分のイメージの中にはあまり無かった要素を発見できたことは、大きな収穫になったと思います。
普段は気にしていなかった「商品紹介文」ですが、当時の関ジャニ∞がどのような活動をしていたのか、どういうイメージで捉えられていたのかを知る上では、かなり有用な資料であると言えるでしょう。普通に読むだけでもかなり面白いのでおすすめです(特に「ミニ・レビュー」)。
これを機会に、是非一度自分の好きな作品についての紹介文を読んでみてはいかがでしょうか。もしかしたら、自分の知らない関ジャニ∞の魅力を発見できるかもしれません!☆
参考
☆CDジャーナル:関ジャニ∞ - CDJournal
☆関ジャニ∞/IMPERIAL RECORDS(テイチク):関ジャニ∞ / IMPERIAL RECORDS
☆関ジャニ∞公式サイト:関ジャニ∞公式サイト / INFINITY RECORDS オフィシャル ウェブサイト
☆ならびに、各オンラインショップの商品紹介ページ