日記

フリージア

▽ 気付くとそこは香りの海だった。 ……と書いてみれば見栄えは華やかだったりするのかもしれないけれど、私の目の前にあるのは残念ながらそんな良いものではなかった。無惨に横たわった無機質なボトルから、無色透明の液体がじんわりと広がっていく。こういう…

餅を焼く

「送ろうか?何個がいい?」 思えば、母からの電話に「おまかせするわ」と適当に答えたのが良くなかったのかもしれない。年の瀬に届いた小包は、予想していたよりもずっしりと重みがあった。お菓子の空き箱、タッパー、ジップロックと厳重に包まれていたのは…