関ジャニ∞「奇跡の人」(2017)


9月6日に発売された、関ジャニ∞のシングル「奇跡の人」。
ずっと書きかけだった感想がようやくまとまったので、何とも不思議なタイミングではありますが更新します(笑)

 

通常盤

奇跡の人

ゆったりとしたメロディが優しい表題曲は、シンガーソングライター・さだまさしさんによる作。錦戸さん主演ドラマ「ウチの夫は仕事ができない」の主題歌として書き下ろされた楽曲で、まだ見ぬ「奇跡の人」へ向けた「関白宣言」ともとれる歌詞が話題となりました。

正直なところ、中々感想を書けなかったのは、この曲の歌詞を咀嚼して飲み込むまでに時間がかかったのが理由です。オケから漂う柔らかな幸福感は素敵だと思うのですが、歌詞にどうも見えない棘が含まれているような気がして、そこがどうも引っ掛かりまして……。自分なりに整理したり分析したりして答えを見付けることは出来たのですが、そこまで行き着くのに大分時間を要してしまったかな、と思います。この辺りの話題はツアー中や発売時にも話し尽くされたことですし、今ここには詳しくは書かないでおこうと思うのですが、私個人としては「宣言している相手が具体的に決まっているわけではないこと」が特に気になりました。設定したねらいも分かりますし、グループが歌う上ではそうする方が説得力があるのは理解できるのですが、対象を広げ過ぎたことが意図せぬ影響をもたらしているように感じます。これが「もう見つかっている運命の相手」に向けたメッセージだとしたら、同じ歌詞でもまた違った捉え方も出来たのかなと考えました。

ただ、先程「見えない棘」という言葉を遣いましたが、さださんの音楽のバックグラウンドを考えると、そうしたちくりとしたものは入っているだろうし、それを歌う関ジャニ∞も見たい気持ちも少しだけあります。風刺のような小さな棘を入れないで欲しいというわけではない、というのも確かに自分の気持ちなんですよね。…その棘が気持ち良くツボを押すか、柔らかい所に入って痛みに感じるかは受け手次第なので、そこが難しいところだとは思うのですが。

……と、こんなに長々書いておきながら、メロディやオケなどの雰囲気は結構好きだったりします。掛け合いも楽しい。渋谷さんのソロで〆かな…?と思いきや、またそこから一展開ある、その構成も良いなと思います。

 

コーヒーブレイク

渋谷さん作詞作曲。恋人のような近い存在をコーヒーに例えた甘々な曲かな…と思いきや実は…。歌詞を読むだけでは分からない、曲を通して聴いて初めて分かる仕掛けが面白いです。
初めは歌詞だけを読んで「お前」は何を指してるのかな?何かの隠喩かな?と色々な想像が膨らんでいたのですが、通しで聴くと実は正解が一つしかないってことが分かるんですよね。その感覚がとても新鮮でした。出来れば実際に聴いて欲しい曲ですね~。

メンバーの歌唱でいうと、上ハモで荒ぶる安田さんの勢いが好きで好きで堪りませんでした(笑)
また、7人とも声に表情をつけるのがとても上手だなと改めて感じました。演技のお仕事もこなすアイドルだからこその良さだと思います。

 

NOROSHI("関ジャニ'sエイターテインメント" Remix)

関ジャニ'sエイターテインメント」DVD(初回盤・通常盤)のエンドロールに使用された、「NOROSHI」のリミックス版。
ヘッドホンで聴くと色々な方向から声が出てくるのがより分かるので楽しいです。

 

初回盤

宇宙に行ったライオン[Live]・象[Live]

2曲とも「METROCK2017」に出演した際のライブ音源。歓声なども入っていて、その場の雰囲気、熱気が伝わるテイクです。
個人的に「象」のバンド版も好きなので、こうして音源になったのは嬉しかったですね。

 

「奇跡の人」Music Clip

芝生や木々の鮮やかな緑色と、柔らかく射す夕陽の色、その混ざり方がとても美しいです。また、手拍子など場の雰囲気をそのまま活かしたようなライブ感も素敵。

時折出てくる引きの画に、うっすら虹のリングが掛かっているところが綺麗だなと思いました。
カメラの位置の関係か、横山さんがたまに夕陽の光に紛れてそのまま消えてしまいそうになってたので心配でしたが、次の場面でもちゃんと映ってらっしゃってホッとしました(何の感想?)

 

「奇跡の人」Rec&PV Making

今回は普段のメイキングより長めに収録されています。加えて、中々観られないレコーディング時の映像も入っているのが嬉しい。

7人同時に録音するとき、それぞれの表情が楽しそうで素敵だなと思いました。
メイキングの好きな箇所は沢山あります。撮影の時に行われたトークが結構好き。あとはMV撮影の待機テントで送風機にあたる錦戸さんの表情がツボです(笑)

 

期間限定盤*1

「LIVE@METROCK2017」

2017年5月21日、メトロック(東京2日目)に出演した際の映像。
実はまだ観ていないんです……。誕生日に観る予定なので、また改めて感想を書くつもりでいます。(といっても誕生日は2月なので遠い先の話ですw)

 


初夏にリリースされた「ジャム」というアルバムでも話題になった、アーティストからの楽曲提供。番組で共演したという縁を一度きりで終わらせるのではなく自分達の作品にまでつなげているという点から、グループが一つ一つの機会を大切にしていることが伝わってきます。また、今回は主演ドラマの主題歌ということもあって、錦戸さんがメンバーの意見を取りまとめてさださんご本人とやりとりするなど”仕事ができる”面を存分に発揮していました。これも「自分の関わるものだからこそこだわりたい」という姿勢が垣間見えるエピソードなのではないかなと思います。作り手、歌い手として信頼できるな、と改めて感じました。

「奇跡の人」というタイトルには、もしかしたら私の想像するよりも沢山の意味が含まれているのかもしれません。
それを汲み取るにはまだまだ経験が足りていないということなのか……とか考えつつ、
この曲がアルバムでどういう立ち位置に置かれるのか、またそこでどう見えるのかを楽しみにしています。

*1:9/21までの期間限定